音を知ることは映像を作る喜びへの近道

2021-04-15

音楽&ギター

t f B! P L
お早うございます。早起きディレクターです。
かつて僕がラジオのアルバイトからテレビの世界にはいり、自分に映像の知識がまったくないことに悩んでいた頃、かなり年上の元カメラマン(その時は会社役員さんでした)にある予言的なことを言われたことがありました。

「音を理解することができる君なら映像もきっと理解できるようになるはず。でも映像が理解できる人間が必ずしも音が理解できるとは限らない。」

これは、目の前が何も見えていない当時の自分にとっては救いというか希望の光に満ちた言葉でした。
「音のことなら自分にだって自信がある」


音先行のディレクターならぜひ読んでほしいインタビュー


そして、何年か時が過ぎて
改めて振り返ってみると、その予言が全部とは言わないまでもかなりあたっていたことを知りました。
実際、これまでに数々のディレクターを見てきましたが、音のセンスの良いタイプはやはり勘どころがいいようです。
逆に映像加工やテロップに対してはセンスも良いのに、こと音関係となるとまったくお手上げのディレクターもけっこういます。(もちろんその人の音楽的趣味嗜好は別問題です)

そんな”音先行”の早起ディレクターが泣いて喜ぶようなインタビュー記事を昨夜見つけました。
読んでいるうちに目が冴えてきて、結局それからずっと眠られずに音と映像について考えていました。
それは日本を代表するドラマーでありながら、先日、惜しくも70歳という若さで亡くなられた村上”ポンタ”秀一さんについて、あの山下達郎さんが語ったロングインタビューです。





山下達郎さんが語る天才ドラマー、村上”ポンタ”秀一さん



記事の内容で何より興味深かったのが、音作りの現場で繰り広げられる一流ミュージシャン同士ならではの創作の現場です。

かつて、若き山下達郎さんは自らの新作アルバムのレコーディングに自分の考える”ドリームチーム”を結成すべく、当時から花形ドラマーだった村上”ポン太”秀一さんに参加を要請しました。
しかもベースには細野晴臣さん、キーボードは佐藤博さん。そしてギターの松木恒秀さんらそうそうたるミュージシャンが勢揃いするんですが、それぞれのメンバーはほとんど面識がありませんからお互い手の内がわかりません。
でも音楽界の一流どころがスタジオに集まると、スタジオにはまるで武芸の達人のような”間合いや気合い”が漂ったそうです。
でも、そんな凄腕ミュージシャンでさえ素晴らしい演奏をするには”なにか一瞬のきらめき”が必要であり、そのきっかけを上手にとらえ、皆の情念がうまく連鎖しあった時にはじめて後世に残るような名演奏が生み出される。 

そのあたりの様子を語る山下さんの言葉を「わかるよなあ、この感じ」と得心しながら読んでいく楽しさといったらありませんでした。
僕は決して一流のディレクターとは言えませんが、それでもやはり音や直感先行型でものを作る人間ですから、どこか音楽をやる人たちに憧れる部分があります。
そしてその憧れは映像を作る上で確実に役に立っています。
「目に見えないものを信じられる能力」とでもいいましょうか。

この記事を読んでいるうちに「ある種の情念や思いさえ持ち続けていれば、自分だってまだまだ別の地点に到達できるのかもしれない」という希望さえ湧いてきました。




村上”ポンタ”秀一さんのご冥福を祈るとともに、こんな楽しい山下達郎話を採取してくれた音楽ジャーナリストの真保みゆきさんに心から感謝します。

”音先行”のディレクターだから感じられること


音楽にしてもテレビにしても結局人間が作るものであるかぎり、現場での制作者なりミュージシャンの思いや情念が「出来不出来」に関わってくることは当然だし、それだからこそ一回一回心に残るパフォーマンスができる。
でも、映像に携わるものがみんなそれらのことを理解しているかと言うとそれははなはだ疑問です。
その人の好き嫌い、得手不得手もありますしね。

でもやはり音に少しでも理解が深い方が、その名状しがたい喜悦の瞬間を得る鍵を手に入れやすいと今は信じています。
そして僕はいつでも音を愛する仲間たちと心でつながりながら現場作業を楽しみたいと思っています。
でもあの日、なぜ先輩カメラマンがあんな言葉をなげかけたのか・・・それは今もわかりません。
当時の僕が見るに耐えられないくらい映像のことがわかってなかったからかもしれません。





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