良くも悪くもアシスタントディレクターは先輩ディレクターの影響をうけます

2020-06-13

TVディレクターの仕事 テレビ業界

t f B! P L



お早うございます。早起きディレクターです。

かつては日本の中小企業の寿命はだいたい30年くらいだったと何かで読んだことがあります。でも30年も存続する会社って今の時代で考えれば大したものです。 いちおう30年という歳月をもう2度も経験しているので語らせてもらうのですが、30年ってなかなかの年月です。



会社に活気があっても辞めるものはいます


僕が定年退職まで過ごしたテレビ制作プロダクションは、創業が1996年でした。
会社のスタート時から在籍したので、合計24年間もいたことになるんですが、30年と言わずとも20年以上あれば会社の空気はがらりと変化します。 
それは受注する仕事の影響もあるでしょうが、やっぱり1番の要因はその時そこにいる人間の個性です。 
最初の頃は、できたてのテレビ制作会社ですからよそのプロダクションからの孫受け、ひ孫受け仕事なども多く、みんなそれなりに苦労していましたが、それでも社内にはどこか活気がありました。まさに会社が青雲の志を持っていた頃です。忙しいのに早朝からみんなで集まって草野球をしたのも楽しい思い出です。

しかし、活気があるからといって社員が辞めないか?と言うとそんなことはありません。 当時もアシスタントディレクターの出入りは激しかったように覚えています。

アシスタントDは先輩ディレクターを見ています


よくテレビ業界は激務だからアシスタントがすぐに辞めていくなどと言いますが、それもケースバイケースです。担当ディレクターの資質にもよります。
もちろんアシスタントが次々に辞めていくからといって無能なディレクターだということではありません。優秀なディレクターも多くいます。
それより僕が言いたいのは、アシスタントディレクターは良くも悪くも先輩ディレクターの影響下にあるということです。中には入社して半年も保たずに辞めていく新人もいましたが、もし辞めるきっかけになったのがたまたま配属されたディレクターだったのなら、それは彼(彼女)にとって不幸すぎます。

入社したばかりの若者たちは、いつも素直なひよこのように先輩たちの行動を見て学んでいます。そしてそれは確実に次代に受け継がれていきます。
だから僕らが常に心しなければならないのは、僕らは若いアシスタントたちの将来を背負っているということです。
これは自戒の思いも込めて書いています。

そして後輩は先輩と同じことを繰り返す


アシスタントが成長して、かつて学んだディレクターとよく似たタイプになる例はたくさんあります。アシスタントをあごで使うディレクターにまなんだ若者は自分が成長すれば、また同じように下のものをあごで使うようになるかもしれません。逆にまだ若いうちに映像の基礎や取材先に対する礼儀を覚えれば、彼らはきっと自分が成長したときに同じように自分の後輩にも学んだことを伝えてくれるでしょう。
なかには先輩を反面教師にして伸びる幸せな例もありますが。
でも不幸にして半年で辞めてしまったものにはTV業界に対する不信感しか残りません。
残念なことです。




いずれにせよ、こうして新陳代謝が繰り返されて、いろんなディレクターが育っていき20年もたてば会社の空気はがらりとかわります。さらに成長する会社もあれば、社員が育たなくて衰えていく会社もあるでしょう。このようにして「社風」というものが形作られていきます。

昔は先輩から「教えられる前に盗め!」などと言われましたが、そういう上司に限って、案外と懇切丁寧に教えてくれたりしたものです。
そんないろんなタイプの先輩の仕事ぶりを見て、自分のスタイルをきめるのが結局一番かしこいやり方なのかもしれません。
でも、いまや周りを見渡せばテレビ業界も派遣社員の制度が進み、自社の先輩から仕事を教わることさえできない制作ディレクターが増えています。彼らは自ら進んで誰かに教えを請うか、見よう見まねで覚えるしかありません。

「鉄は熱いうちに打て」

これも昔はよく使われた言葉ですが、今はそんな言葉さえあまり聞かれなくなりました。やっぱり30年もたつと、世の中は大きく変わります。







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