お早うございます。早起きディレクターです。
TVディレクターは10分のVTRを作るためにどれくらいの素材を収録すると思いますか?
これが生放送ならきっちり10分撮影すればすむんですが、VTRの場合はふつう放送時間の倍以上は収録します。
さらにお金と時間のある放送局のディレクターなら途方もない分量を収録してきます。
ということは当然カットされるシーンも出てくるわけで、それがリポーターなどスタッフの側ならまだいいんですが、取材先の相手のシーンをカットせざるを得ないこともあるわけです。
時には全部をカットせざるを得ないこともあります。
ここがディレクターのつらいところです。
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TVディレクターは取材した以上は放送したい
一般の方々にとって「テレビカメラで撮影される」ということはとっても非日常的なことで、中にはそれを”ハレの日”ととらえる方もいらっしゃいます。
当然そんな方々は放送日を心待ちにしています。
だから、われわれTVディレクターも常にそんな人々の心中を察してロケや編集をしなければならないのですが、中には取材したシーンを平気でカットするようなディレクターもいます。
きっとそういう人は先輩のディレクターから制作人の心がまえを教えられた経験がなかったり、また取材に慣れ過ぎてしまい心がどこか麻痺してしまったのかもしれません。
悲しいことです。
とはいえ、こんなことを書いている僕だって泣く泣く収録素材をカットしなければならない時だってあります。
なぜなら素材をカットすることで作品はより見やすくなり、より洗練されていくこともひとつの事実だからです。
でも、やっぱり常に撮影したものは全部使いたいです。
それにはかなり周到な撮影準備と類まれなる映像センスが要求されるはずですが。
長谷川画伯のカバンの中身?
さて、いま編集している「とびだせ!えほん番外編 おうちで一緒に絵を描こう!」シリーズでも撮るには撮ったけど使わなかった素材やカットしたシーンがいくつかあります。
そして4月に第一回目を撮影する直前にテスト収録した中には、”長谷川義史画伯が自分の鞄の中を紹介する”という興味深いシーンもあります。
これは放送時間の都合というよりも、そもそもテスト収録だったので放送されることなくどこかに保存されています。
まあ、長谷川画伯はスタッフの仲間みたいな感覚なので、本人はテスト素材を使おうが使わまいがあまり気にはしないと思いますが、根が貧乏性の早起きディレクターとしてはこれはあまりにもったいない。
ちなみに鞄とは長谷川さんがロケでいつも持っているHERZ(ヘルツ)というメーカーの茶色い「ラックスリュック」です。
この中に何が入っているか気になりませんか?
で、あまりにもったいないのでこの素材を軽く編集してみました。
で、編集するとやっぱり皆さんに見ていただきたくなるんですが、まさかこんな中途半端なものを放送するわけにもいかず...どうしたものでしょうか?
編集したのに放送できないVTRを作ってみたら、取材されたのに放送されなかった人の気持ちがますますわかるようになりました。
*ちなみに、その後、YouTubeにアップロードしましたんで、ぜひご覧ください
追伸:45年前の「映画の記憶」をいまも宝箱のように守り続ける、あるご主人との出会い
撮ったのに使われない素材への切なさや、取材された側のハレの日の気持ち。そんな制作上の「現実のドラマ」に長年向き合ってきた元テレビ屋の私が、先日、映画『男はつらいよ』のロケ地である岡山県高梁市を旅してきました。
そこで出会ったのが、「森澤専門店(森澤酒店)」を営む88歳のご主人です。
なんとご主人は45年前の撮影当時、映画会社に日本酒を50本も差し出して、当時飾られていた寅さんの等身大パネルを「記念に」と執念でもらい受け、いまも大切に店に飾り続けていらっしゃいました。
「あの時、ここでカメラを回していてね」「トラックを私が運転したんだ」と、まるで昨日のことのようにバリバリ現役だった頃の撮影秘話を嬉しそうに語るお父さんの姿に 、テレビカメラが一般の人々の人生に残す「ハレの日の輝き」の本当の尊さを、改めて教えられた気がします。
予定調和一切なし。元TVディレクターの視点で、昭和ノスタルジーが息づく美しい寺町と、そこにある一期一会の人間模様を4K映像で切り取りました。文字の裏話を味わっていただいた後は、ぜひ、映画の登場人物になったような優しい映像の旅へお出かけください 。
👇 【4K動画】映画『男はつらいよ』ロケ地の残像・備中高梁|88歳のご主人が語る寅さん撮影秘話
映像を楽しんでいただけたら、ぜひYouTube側の高評価やチャンネル登録で、おじさんYouTuberの次なる「本気の趣味」を応援していただけると励みになります!
それではまたお会いしましょう!
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最初のころ、鞄が開いたままで
返信削除ハラハラしてました(笑)
長谷川さんにお会いしたとき、閉めた方がいいよって(笑)
その後はしっかりと閉めてますね~
最初のころが懐かしいです
すいません。ふと気を抜くと鞄が開いたままになります。スタッフとしても気をつけます。
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