「村上春樹の本を読んだよ」と言いづらい不思議な国

2020-07-04

TVディレクターの仕事 映画、TVドラマ他

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父について語るとき

お早うございます。早起きディレクターです。
つい最近「猫を棄てる」という本を読みました。村上春樹が実の父親についてはじめて語った作品なんですが、相変わらずぐいぐい読ませる作家さんですね。
最初は不思議なタイトルとその中身がどのように折り合いをつけるのか、そこに興味を持って読みはじめたんですが、最後はすとんと腑に落ちました。

村上春樹の父親はもと国語教師で、あまり親密な親子関係ではないということは別の本で読んで知っていました。たいていの成人男性はみな父親に対してある種のこだわりを持っているものです。でも、あの村上春樹にそれがあったことが、驚きというよりも親しみを持てました。
親子、特に父と息子の関係には誰だって言葉にできない葛藤があります。
きっと気楽に付き合えるような仲には一生なれないのです・・・



決して”ハルキスト”ではありませんが


ちなみに僕は村上作品はほとんどを読んでいるしかなり好きなのですが、世間で言うところの「ハルキスト」では断固ありません。
そもそも「ハルキスト」というちゃらい呼び方からして、だれかが”アンチ村上春樹”を刺激させるために意図的に作ったような気さえしています。
いずれにせよ村上春樹ってデビュー以来ずっと世間から叩かれ続けていますから、今では本を読んだという事実を友人にさえ言いづらい(ブログにも書きづらい)くらいです。それを有名税と呼ぶにはちょっと気の毒な気もします。
きっとこの世の中には自分が儲けるために、誰かが誰かを憎み、攻撃するように操作する輩が存在するんでしょう。

世の中に悪意はつきものですが



そう書くと「あなたたちテレビだってそうでしょ」と言われるかもしれません。
ただぼくの知っている限りにおいては、テレビの制作現場には誰かを攻撃しようなどと考えている人間はまずいません。
でも、結果的に(この結果的にというのが非常に恐ろしい!)誰かを傷つけてしまうことがあるかもしれません。刺激的なものをも求めるあまり、冷静さをなくしてしまう時もあるかもしれない。
結局のところ、ぼくらは常にそんな事を恐れ、用心しながらものを作るしかないんですが。

悪意にはびこることのないおだやかな世界がつづくことを祈ります。
「ハルキスト」という言葉も嫌いですが「マスゴミ」という言葉にもうんざりです。


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