ここぞという場面ではやっぱり「ロングショット」でしょう?

2020年7月25日土曜日

TVディレクターの仕事

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映像のサイズにもいろいろな意味があります


お早うございます。早起きディレクターです。
ご存じの方も多いかもしれませんが、映像にはいろいろな画角やサイズがあります。
たとえば人物を撮影する時に、全身サイズのことをFF(フルフィギュア)などと言います。

でも、実際の現場でカメラマンに指示を出すときは「FFでお願いします」なんて言い方はあまりしません。
「もう少し寄って」とか「もう少し引いて」といったかんじです。

そして、もしディレクターが「次のカットはロングでお願いします」と言ったら、カメラマンとカメラアシスタントカメラマンは重いカメラと三脚をかついで遠くまで移動した場所から撮影することになります。
しかも車など余計なものが入らないタイミングを狙って撮影しますからロングショットを使うにはそれなりに時間がかかるんです。


それが理由というわけでもないでしょうが、最近はTVの旅もの番組などを見ていてもロングショットをあまり撮らないディレクターがいてちょっと寂しい。

名作の中にロングショット

例えば名作映画「幸せの黄色いハンカチ」のラストシーンで高倉健さんと倍賞智恵子さんが再会する場面。
あれってロングショットだったからこそ素晴らしいと思うのです。
だって主人公たちの表情や心情を視聴者の想像に託してくれるわけですから。

あれがもし健さんや倍賞さんの顔のアップだったらどうでしょうか。なんか説明臭いというか、監督の思いをこちらに強要させられているような気がしませんか?

山田監督は「男はつらいよ」シリーズでも、ここ一番のシーンの時のロングショットの使い方は秀逸でいつもほれぼれします。
しかもそのカットには町のノイズ音も叙情的に添えられたりします。
音を大事にする監督さんは大好きです。



猛暑日にロングショットはつらい


前にも書きましたが、最近は「大草原の小さな家」というアメリカのホームドラマシリーズを見直しているのですが、この作品もここぞという場面ではロングショットが多い。
特にエンディングの大円弾のシーンなど、まず間違いなくロングショットです。
もちろんこれは映画製作の基本なのでしょうが、それによって見終わった時の後味がより良くなります。
ちなみにこのドラマはあの倉本聰さん脚本の「北の国から」にも影響を与えたと何かで読んだことがあります。
そういえば「北の国から」も北海道の象徴的なロングショットが多かったですね。

などとぼそぼそ考えながら、そろそろまた「えほん旅」の編集作業に戻ります。
今回はコロナの上に今年一番の猛暑日でしたから遠くから撮影するのも大変でした。
早くロングショット日和になりますように。

長谷川画伯のロングショット

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元テレビ番組ディレクター。長年、映像制作の最前線で「伝えること」に心血を注いできました。 現在は、朝の澄んだ空気の中で行う「早起き散歩」と、各地の歴史に触れる「神社巡り」をライフワークにしています。現役時代に培った映像制作のノウハウを詰め込み、YouTubeでは「大人の本気の趣味」としての動画を配信中。 このブログでは、動画では語りきれなかった撮影機材の裏話、旅の細かな記録、そしてディレクター視点での「日常の切り取り方」を綴っています。 映像と文章を通じて、皆さんの日常が少しだけ豊かになるような「朝のひととき」をお届けできれば幸いです。 ▷ YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@HayaokiTVDirector ▷ お仕事・お問い合わせ:junyo1123@gmai.com

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