旅もんディレクターがもう一度行きたいお宿 トラブル編

2020-04-06

TVディレクターの仕事 温泉 前略旅先にて

t f B! P L

日本人って「春を待つ」ことが好きですよね


おはようございます。早起きディレクターです。
これまで「旅もんディレクターもう一度行きたい店」を何回か書いたんですが
改めて思い返してみると冬から春にかけて訪れるのが多いことに気づきました。

何回も取材している湯村温泉ですが、出かけるのはいつもカニがとれる1月、2月。

鳥料理「地獄蒸し」を食べた熊本県のはげの湯は1月の寒い日でした。
「寒鱈(かんだら)の白子」を味わった山形県の湯田川温泉は大雪で撮影も大変でした。
どの場所でも雪や寒さが記憶に残っているのですが、いつも心の中で「早く春がこないかな」と願っていました。

こうして考えると思い出と天候ってどこか密接に結びついているのかもしれません。

特に日本人は「春を待つ」といことにどこか郷愁に近い感情を持っているのかも
しれません。
湯村温泉を流れる「春来川」なんてその名前を聞いただけでしみじみしたものです。
近頃、桜よりも梅の方が好きになったのもそうかもしれません。寒さに耐えている梅の蕾が愛おしく感じられます

いつも何かに耐えているスター


いつでも耐えているのは昭和歌謡に登場する女性たち。
でも我らのスター佐川満男さんもいつもじんわりと何かに耐えています。
ご自宅では怖い奥様に(嘘です)
そして外では雑なディレクターたちに(本当にごめんなさい)
過去にはロケでも何度か辛い目に合わせてしまいました。




子グマ事件


今でも語り草なのが岐阜県奥飛騨温泉郷の「クマ牧場」を訪れた時。

そちらの施設の売りが「子熊とのふれあいショー」でした。
普段はそういったアトラクションにはあまり興味を示さないのですがその時は子熊が
可愛かったので「ぜひ佐川さんと一緒に撮影を」と考えました。

でもカメラが回り始めても子熊のことですからこちらの思惑とは無関係に動き回る。

これといって面白いシーンなんて何も撮れません。
次第に佐川さんも飽きて来て「もういいかな」と離れかけた時、子熊が急に佐川さんの
背中にまわって背後から抱きつきました。
これは絵になる!と思ったので「もう少し撮らせてください」と言った途端
何を思ったのか今度は子熊が佐川さんの耳を甘く噛んでしまいました。
佐川さんの耳の形が餌に見えたんだそうです(係員の話)

それまで楽しかった現場がしーんとなりました。


もちろん傷は大したことがなく小さく赤く腫れただけなんですが、ゆうても佐川さんはスターさんでしかも心配性です。こちらも申し訳なさに言葉もでません。

沈黙の時間が1時間ほど続き、アシスタントが慌ててマキロン片手に戻ってきてなんとか事はおさまりました。

奥飛騨の大人の宿


 その前日に飛騨でお世話になったのが「朧(おぼろ)」と言う
 全室露天風呂付きで合掌造り風の大人の隠れ宿です。
 
 お料理も飛騨牛を中心に「チョウザメのお造り」という
 珍しい珍味もいただけて佐川さんもスタッフも大満足でした。
 でも、いまお宿のことを思い出そうとしてもそれ以外のことが全く思
 い出せません。
 あの日の記憶はほとんど子熊のことだけです。
 やっぱりつらい経験って印象にのこるものです。

 これも今となっては「小指を噛んだバチがあたった!」などとみんな
 で大笑いするエピソードのなかの一つに過ぎませんし、コーナーの
 史を遡ればもっとひどい話もあります
 



今、日本はコロナ禍騒動で春なのに人々の気持ちは真冬のようです。
このつらい経験があと数年経った時、どんな思い出として残るのか。
我々にとっていい教訓となるよう願わずにはいられません。
佐川さんをさんざんいたぶった僕が言うのもなんですが。


関連

旅もんディレクターがもう一度行きたいお宿③ 厳冬の寒鱈
旅もんディレクターがもう一度行きたいお宿② はげ?と地獄蒸し
旅もんディレクターがもう一度行きたいお宿① 春を待つ荒湯の町




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