「自分の棚卸し」というわけでもありませんが…「ふるさとZIP探偵団」の頃

2020-03-07

TVディレクターの仕事 テレビ業界 ふるさとZIP探偵団

t f B! P L

土曜の朝5時。


勤めている会社に請求書類などの確認に行った。
最近は会社に行くときはいつも早朝だ。 
別に後ろめたいことがあるわけではないが、道も空いているし駐車も楽だし なにより静かな会社が好きなのだ。



ビル警備の鍵はかかっていなかった。
「誰かまた徹夜してるのかな?」と社内を見渡すと、眠そうな若い男性ディレクターが怪訝そうにこちらを見ていた。 確か2、3年前に入社した若者だ。きっとロケのリサーチでもしていたのだろう。 

椅子に座ってごそごそしているうちちに、ふと思い立って机周りの整理を始めた。 
どちらかというと僕の机周りは片付いているほうなのだが、久しぶりに開けた引き 出しからは昔の書類や名刺などがわんさか出て来る。 しかし名刺の半分はどんな場面で出会った人かさえ覚えていない。 

 一番下の引き出しから昔のロケ台本が出て来た。
 僕はどうやら特別なロケの場合は企画書など関係書類を残していたようだ。 「ようだ」はおかしいがそんなことさえ忘れていたのだ。 

はじめての本格的な旅ロケでした


薄汚れた表紙に書かれた番組名はかつて関西テレビで土曜日の朝放送していた『ふる さとZIP探偵団』京都市花左京区鞍馬で自身第一回目のロケをした時のものだ。
 出演は原田伸郎さんだった。 
もう30年近くも経っているがロケ当日、出町柳の三角州で緊張して震えていたこと は覚えている。
5月の生暖かい朝だった。





程よい緊張感と伸郎さんのテクニックもあってロケは面白いように進んだ。 こんな時上手に出演者に頼ることもディレクターには必要なことだ。 
カメラマンだって音声さんだって頼られれば悪い気はしない。 
花瀬で出会った愉快なイノシシ猟師のおじいちゃんはあれからどうなった だろうか。
ご健在ならばもう100歳はとうに超えているはずだ。

 深夜の編集時に先輩ディレクターからカットの使い方を褒めていただいた こともよく覚えている。やっぱり褒められると嬉しいものだ。

 とにかくあの頃は夜中でもワイワイガヤガヤと賑やかだった。

 ふと当時のざわめきが聞こえたような気がした。 

もちろん社内には僕と若い眠そうなディレクターしかいない。
 彼は机の前の僕をきっと不審に思っていることだろう。 もうすぐ辞めていく早起きのいかついおっさん。 
 結局書類は全部整理できなかった。

 今度また早朝に来て片付けよう。まだ4月まで3週間もある。




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