ベテランTVディレクターになって一番後悔したこと・・・「もっと早く良いカメラを買っておけばよかった」

2024年10月15日火曜日

TVディレクターの仕事 カメラ テレビ業界

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お早うございます。早起きディレクターです。
僕は40年近く映像関係の仕事(ディレクター)をやってきたんですが、振り返ってもまあ、それなりに満足した道を歩んできたと自負しています。
でも今もう一度最初の頃に戻れるならば、ひとつだけ絶対に!やり直したいことがあります。

それは、無理をしてでも「良いカメラを一台は持っておくこと」です。

僕が本格的な一眼レフカメラを買ったのは50歳になった頃。
今ではいっぱしのカメラマン気取りで、プライベートな旅行だけでなく、散歩でもなんでも外出時には必ずカメラを持っていきますが、それでも「もっと早くから買っておけばよかった」といつもいつもいつもいつも後悔しています。

その理由は単純で「一眼レフを持てばカメラの仕組み、撮影の仕方がわかる」から。
カメラのファインダーを覗けば映像のド素人のあなたでもカメラマンとしての目線になれるからです。
これはディレクターにとって大きな武器です。
もし、このブログを読んでいるあなたが、まだTVディレクターになったばかりの人(これから映像ディレクターになりたい人)ならば絶対!すぐに!いまからカメラ屋に行って一眼レフを買うことをおすすめします。

ディレクターのあなたは良いカメラを持ってますか?


もしかしたらあなたは「映像ディレクター作業はあくまでも動画作品の企画や演出を考えたり、または現場で出演者やカメラマンたちに指示を出す役割だから自らカメラを持つ必要ない!」と考えるかもしれません。

でも自分が望む画角をとるための”
ピントのボケ具合”や”光の量や性質”など技術的なことを知っておくことはディレクターにとってかなり重要ごとなんです。

欲しい映像の画角や露出がわかるということは一緒にいるカメラマンにも自分の望むイメージをより伝えやすくなるのだから、意思疎通もめちゃめちゃ楽になります。
例えば真っ暗な部屋で照明もないのに「人物を明るく撮って」などと無理な注文をつけてベテランカメラマンから呆れられることもなくなります。(過去の自分です)

なにより一番いいのは現場にいながらファインダーを通して物事を見られるので「客観的目線」が手に入ることです。


もちろんディレクターですから瞬時瞬時に最適な演出も考えなければなりませんが、例えば焦った時でも手元に自分のカメラがあればなぜか落ち着くんです。(経験談)



カメラといっても値段はピンキリです



さて、カメラといっても値段はピンからきりまであります。
でも、ここはミラーレスにせよ一眼レフにせよ、「マニュアル撮影」ができるタイプのものにしてください。
自分で撮影しながら露出やシャッター速度を計算するカメラです。
*オート撮影ではありません

ちなみに僕はキャノンのEOS5Dというフルサイズの大きくて重いのを持っていますが
最初のうちは軽くて値段のお手頃な一眼やミラーレスカメラでも「マニュアル撮影」ができるならOKです。

ロケハンでバシバシ写真を撮って、その写真を台本や企画書に添えれば出演者にも技術スタッフにもイメージはすぐに伝わります。
また今時の一眼レフは動画機能も充実していますから、ロケ本番でスタッフのカメラマンが離れていたり、すぐに撮影準備できない時にでも一眼カメラでも撮影ができます。
(まあ、画質的に使いもものにならないことも多いですけど)

ただ、勘違いしないで欲しいのは、決して僕はロケ現場で動画カメラ以外に
サブカメラとして一眼レフを用意するべき、といっているわけではありません。

今はメインのカメラマン以外に、ディレクター自らがGoProなどで動画を撮影する番組も
増えました。
全国区の予算の多い番組なんてロケで一度に5台くらいカメラが回っています。
別にそれを否定はしませんが、カメラ台数が増えればいい作品が作れるわけでは決してないと思っています。
もちろん出演者が多かったりと、取材内容によっては複数のカメラがどうしても必要な時もありますがそれもケースバイケースです。

シンプルな取材なら、むしろカメラ一台で撮った方が清々しいものが生まれることもあります。
だからもし自分でデジカメを回すのなら、カメラはそれ一台で撮りきるくらいの気概で臨むのがいいと思います。



一眼レフでディレクター昇進を目指す


たぶんまだあなたがまだ若いアシスタントクラスのディレクターなら、さすがにロケ現場に一眼レフを持っていくのははばかられるでしょう。
現場の雑用も多いはずですし先輩ディレクターにも気を使いますから。

でも給料を貯めて今のうちに安いミラーレスカメラを買って暇な時にスナップ撮影を楽しんでおくことは何度も言いますがとても勉強になります。
物わかりのいい先輩なら、あなたのやる気を評価してくれるかもしれません。
もしかしたらディレクターへの昇進も早まるかもしれません。

ただ、シャッター音だけは気をつけてください。
本番中に遠慮会釈なくシャッター音をバシバシ鳴らしていたら、たぶん音声さんに怒られますw
そりゃそうだ。











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大阪市, 大阪府, Japan
関西在住。早起きのベテランTVディレクターです。これまで旅モノやドキュメンタリーを中心に活動。MBS「ちちんぷいぷい」の旅コーナー”『とびだせ!えほん』『前略、旅先にて』やKTV「ふるさとZIP探偵団」などを担当していました。 テレビ業界での経験話からドラマや音楽論。そして趣味の占星術まで色んなジャンルの話題をつづっています。

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