この春 テレビ業界にやってくるひよこさんたちへ 

2020-02-22

TVディレクターの仕事 テレビ業界

t f B! P L

今年4月に還暦を迎えます。


いまの仕事を始めたのが25歳ですから35年間テレビ業界で働いてきました
最初の制作プロダクションに入社したのは1985年で、あの阪神タイガースが優勝した年。
春の宵、同期と大人ぶって南森町の酒屋で立ち飲み、おじさんたちと一緒にテレビに雄叫びをあげました。あのバース掛布岡田の3連発は、今も鮮烈な思い出として残っています。

でも最初は技術を含め9人もいた同期でしたが、F君は興味のないゴルフ番組が嫌で3ヶ月後には故郷熊本へ帰り、才能溢れるK君はハードワークで腰を痛めて現場ディレクターを断念。その他にも激務や先輩の厳しい指導に耐えかねて辞める者もいました。

あらためて周りを見渡せば制作現場で残ったのは自分一人だけ
とはいえ自分が彼らよりセンスや根性があったわけではありません。
また今の自分が辞めた彼らより幸せな人生を送っているとも思っていません。

ただ、おかげさまで自分がこれまで担当した番組はいつもなぜか長続きしました。

しつこい性格のせいでしょうか。

この春やってくる ひよこさんたちへ 


この春から新しい職場が決まり期待と不安の日々を送っている若者も多いことでしょう。
近頃は少なくなりましたが、それでもテレビ業界にも新しい人材が入ってきます。
僕のもとにもこれまで数名の可愛いひよこ達がやってきました。

彼らの目は最初はいつも輝いています。

初めて見る美しい風景。
初めて出会うさまざまな職業の人々。
その熱い想い。
僕はいつも彼らに1つだけ伝えます。

「今は何を見ても新鮮だろう。でもきっと数年後にはそんな仕事にも慣れてしまう。

しかも君らの周りの環境もきっと変わっている。だけど素晴らしい風景や人々に感動する素直な心だけはずっと持ち続けてほしい 。それだけあれば大丈夫。きっと続けられる」

そして数名が辞めて行き、数名が残りました。


そんな自分はあの頃の気持ちを今も持っているのか?それはわかりませんがとにかくここまでやってきました。
あとは倒れるまで美しい風景や素敵な人々と出会い続けたい。
そんなことを考えてしまう2月の暖かい朝でした。






関連 自分の棚卸し?というわけでもありませんが









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