ディレクターの役割、放送局の誠意 その② 

2023年5月23日火曜日

TVディレクターの仕事 テレビ業界

t f B! P L
お早うございます。早起きディレクターです。
NHKがえらいことになっています。
前回のブログでも触れましたが、先日5月15日に放送した「ニュースウオッチ9」という番組内で、コロナ・ワクチン接種が原因で家族を亡くしたと訴えている人々をあたかもコロナで亡くなった被害者であるかのように捏造放送した疑惑の件ですが、事態は最悪の展開になっています。

関連→ディレクターの役割、放送局の誠意


担当ディレクターもクロだった?


そもそも、その番組に関わったNHKプロデューサーや上役たちのモラルに関しては、当初から期待していませんでした。
でも唯一、担当した現場ディレクターの誠意にだけは一縷の望みを抱いていました。
しかし残念ながらどうやら”取材したディレクターもクロ”だったみたいです。
つまり「コロナワクチンの被害者を救うための取材」と言いながら、端からその気はなかったということ。
そうであるならば元、同じテレビディレクターとして大変恥ずかしくてやりきれない気持ちです。

事前にこのようなメールで取材依頼していたにも関わらず。
これは、その担当ディレクターが”遺族の会”代表者・鵜川和久さんの主催する「NPO法人駆け込み寺2020」に取材を申し込んだ際のメールの一部です。(鵜川氏のTwitterより)

そして取材前日にNHKの番組担当者から届いたメールを鵜川さんが22日にツイートした内容がこちら。


遺族の思い


鵜川さんによれば「担当ディレクターも番組関係者も最初からワクチン被害者の会であることはわかっていたはず」「100歩譲って途中で気づいたならば、放送は中止すべきである」とのことですが、まったくその通りです。
にも関わらず、NHKはテレビで軽く謝罪しただけで再編集して放送する気配など無く、あとは逃げの一手の様子です。

先日は国会の参議院決算委員会でも事の経緯が追求されていました。
日本維新の会の柳ケ瀬裕文議員がどうしてこのようなことが起こったのか?と、その経緯を質問すると、NHKの山名啓雄理事は「担当者はNPO法人を通じてご遺族を紹介していただき、取材の過程でワクチン接種後に亡くなった方のご遺族だと認識いたしました。」と答弁しています。
つまり、当初はワクチン接種後に亡くなった方の遺族と知らなかった、ということですが、それはまずありえません。
それならば担当ディレクターはむちゃくちゃ”勘の悪い人物”で、そもそもディレクターという仕事についてはいけない人物です。
そんなポンコツディレクターが育つNHKという放送局の環境レベルって、いったいどんなものなのでしょう。

完全ノーカット版


NHKの取材時に遺族側が撮影した収録風景の動画をもう一度、掲載しておきます。



この動画をあらためて見ると、担当ディレクターはまず最初の質問で「コロナが5類になって、これまでのコロナ禍を振り返って見てください」という、当初からの番組の企画通りの質問をしてます。(0:59〜)
これは普通、駆け出しのディレクターがインタビューする時の常套手段です。
まず、ディレクターは自分がのぞんでいる答えが欲しくてそうしたのでしょう。
しかし、思うような答えが出ないので、その後もしつこく遺族たちの感情を引き出すように誘導しながら質問をしている。
それはそうでしょう。
遺族たちにとってはコロナが5類になろうがなるまいが、何も問題は終わっていないのですから答えられるわけがありません。
そもそも矛盾した問答です。
(今、見直すとそれに気づきます)

その問答の最中には、もちろん遺族の会話から明らかに「ワクチンによって家族がなくなった」という内容のコメントも出ています。(6:52〜7:58など各所
しかし、ディレクターは”ワクチン”というキーワードはできるだけ使用しないように配慮しているようです。
それよりも「この数年間、自分たちにとってコロナ(ワクチンではない)とは一体なんだったのか?」という(曖昧な質問に対する)感想を遺族達に答えさせ、それが視聴者に感動的に伝わるようなコメントが出るまで何度もしつこくカメラをまわしてしていることに気づきます。

しかも、途中でカメラマンらしき人物がディレクターに変わって冒頭と同じ意味の質問をしている。
どうやら自分たちの求めているコメントが出ないので業を煮やしたようです(26:10〜27:41)。

結局使用した映像は30秒弱ですが、取材ではインサート取りも含めて1時間近くカメラを回していました。
*無駄にカメラを回すのはNHKのいつものやりかたです。
遺族にとっては全くの徒労ですが個人的にはそういった取材方法にも腹が立ちます。

被害にあった方々、どうかこの苦難を乗り越えてください


これはワクチン派とか反ワクチン派とかの問題ではなりません。
もうすこし今後の展開を見守るつもりですが、この騒動がNHKの影に潜むさらなる悪をあぶり出すきっかけになればと祈ります。
遺族の皆様方、どうか心を丈夫に保ってこの苦難を無事に乗り越えてください。

ちなみに、担当者から遺族への取材メールの文章には「故人の写真や思い出の品を持ってきてほしい」とありました。
最初から取材者を騙すつもりでこの依頼をしたのならこの制作陣はもはや人ではありません。























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お早うございます。早起きディレクターです。 僕は人並み程度には信心深い性格ですし、 テレビで”旅ディレクター”をしていた関係上、昔からいろんな神社やお寺の事を調べたり取材で出かける ことがよくありました。 かつて担当していた 「とびだせ!えほん」 という旅コーナーでもしょっちゅう...

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大阪市, 大阪府, Japan
関西在住。早起きのベテランTVディレクターです。これまで旅モノやドキュメンタリーを中心に活動。MBS「ちちんぷいぷい」の旅コーナー”『とびだせ!えほん』『前略、旅先にて』やKTV「ふるさとZIP探偵団」などを担当していました。 テレビ業界での経験話からドラマや音楽論。そして趣味の占星術まで色んなジャンルの話題をつづっています。

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