「とびだせ!えほん」はまだまだ続きます① とびだせ!えほんができる前

2020-03-26

「とびだせ!えほん」アーカイブ TVディレクターの仕事 とびだせ!えほん

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おかげさまで「とびだせ!えほん」も9年目


おはようございます。早起きディレクターです。
おかげさまで現在担当している「とびだせ!えほん」も今年の4月で9年目を迎えます
今日はその記念すべきロケの朝なので朝3時過ぎに目覚めました。
2012年のスタート以来150回以上「えほん旅」のロケをしてきましたがやっぱりロケの朝は緊張します。




このコーナーは藤井寺市出身の絵本作家、長谷川義史さん(59)がいろんな町を訪れて、たまたま出会った風景や人々を気の向くままにスケッチしながら自分の素直な気持ちを言葉にしていくというものです。
今のテレビから見ればお洒落なテロップや気の利いた情報もほとんどない、かなり古臭い(昭和的?な)作り。そこに長谷川さんの個性的(妄想的?)な目線も加味した、ちょっと変わった趣向の旅ものです。

関西のローカルコーナーだからそんなに知名度も高くはないのですが、昭和を愛する高齢層や古いもの好みの若者には不思議と好評のようで、自分にとってもディレクター人生の後半に巡り会えたとっても大切なコーナーの一つです。


最初に「おかげさま」と書きましたが、テレビ業界の先行きも見えないこのご時世で9年も続けさせてもらえるのは「おかげさま」以外の何ものでもありません。
ただコーナーの性格上「アドリブ感」の強い。つまり行き当たりばったりのスタイルなので、ロケ収録がうまくいく保証はありません。
だから面白いのですが、だからいつも緊張します。

1回目の放送は2012年の4月26日でした。


出演者の長谷川さんと最初に出会ったのは放送日のわずか2ヶ月前でした。
ぼくはもともと絵本の世界にはそんなに詳しくなかったのですが、初めて長谷川さんの描く絵画を見た時は、その懐かしい作風とちょっとひねったユーモアにすぐ夢中になりました。
当時長谷川さんはMBSアナウンサーの朗読会に出演していたので毎日放送とは少なからずご縁がありました。そこで顔なじみのアナウンサー・来栖さんに間を取りもっていただき、コーナー出演をお願いするために番組のプロデューサーを交えた3人で大阪北区にあるご自宅を訪問したのです。




でも挨拶を済ませても最初のうちはみんな緊張気味。しかも当の長谷川さんは出版業界ならまだしも、 未知のテレビへの警戒のあまり黒目が小さくなっている始末です。
こちらが用意した旅の企画には全く反応を示してくれません。
でも時間とともに緊張も解けてきて、長谷川さんが以前にテレビ出演したという海外ロケでのお酒にまつわる楽しいエピソードを語り出した頃には場もだいぶ打ち解けてきました。しかもそのエピソードを語る口調がかなり達者でした。

行き当たりばったりな旅企画


そして最後に提案したのが「台本なし。好きなペースで気ままに歩き、出会った風景を即興で絵にしながら自分の想いを言葉にする」という旅企画なんですが、その内容にははじめて興味を持ってもらえたようです。(要するに行き当たりばったり旅ですが)
その時に思いました。

どうやらこの先生は、段取りとか定調和が嫌いなタイプなのかもしれない

それならそれでこちらの守備範囲です。
これはもしかしたらうまくいくかもしれないと思ったものです。

その10日ほどあと、南森町の制作会社で打ち合わせしたのが2度目の対面。
長谷川さんに目の前で絵を描いてもらったのですが、その描くスピードにはかなり衝撃を受けました。
昭和風の懐かしい商店街を描いてもらったんですが、参考写真も何もなしでものの2、3分あれば描いてしまいます。なんなら目をつむってでも描けるんじゃないかと思えるほど速さです。
よく視聴者の方から「長谷川さんはどれくらいの時間で絵を仕上げるんですか?」と聞かれるんですが、普通の風景や人物なら5分もあればスケッチし終えるんじゃないでしょうか。
チャーミングな風貌と独特の感性はもちろんですが、この絵を描くスピードがあるからこそコーナーが成立したと思っています。



そして、まさかの事実が発覚・・・


それから数日後。
2012年4月11日、しとしと雨の降る京都の南禅寺でついに初めてのロケが始まりました。でもその日、まさかの事実が発覚しました。

次回に続きます。

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